雨と夢のあとに

今日はこれを観てきました。
演劇集団キャラメルボックスの公演『雨と夢のあとに』です。
演劇を観ることが趣味ではない僕がなぜこの公演を観に行こうと思ったかは後述。まあ、わかるよね?!


本当におもしろかったです。何度も何度も泣かされました。
登場人物の愛する人への「想い」が目に見えるかのように伝わってきて、その度に僕の涙腺を刺激しやがるんですよ。
涙目になると視界が霞んでよく見えなくなるから泣きたくなかったのに。

今まで僕は小劇場での無名の劇団の芝居ぐらいしか観た事がなかったので、これが演劇というものかと圧倒されることもしばしば。
まずはマイクを使わずに芝居をするということ。800席くらいある劇場でそんなことをするんだと驚きましたが、役者さんはみんなよく通る声で芝居をされていました。(当たり前)
初の舞台にして客演にして主演である福田麻由子ちゃんもいわゆる演劇っぽい発声での芝居をこなしておりました。声が聞き取れないことなんてもちろんありませんでした。
続いてテンポの良さ。演出家さんの意図のようですが、暗転を使わずに流れるようにシーンが変わります。映像で育った世代の僕にも心地いいテンポでした。
映像的な演出を取り入れつつ、舞台でしか表現できないことをやろうとしている感じがしました。
笑えるところもきちんとあって、それがぐっとくるシーンをさらに効果的にしている感じも。
そこにあったのは小奇麗なドラマとか台詞じゃなくて人への深い想い。おそらく伝えようとしていたのもそういう「想い」なのだろうと思います。


終演は21時をほんとちょっと過ぎたか過ぎないか。
労働基準法か何かの関係でいつもは出てこない(らしい)福田麻由子ちゃんもカーテンコールに姿を見せていました。
それはなぜか。今日8月4日は彼女の12歳の誕生日なんです。
父親役の役者さんの先導で観客全員でハッピーバースデーを歌い、麻由子ちゃんがコメント。
天才女優とは思えないたどたどしいコメントをする麻由子ちゃん。
今日の公演を選んで本当によかったと思いました。2ヶ月前から楽しみにしていた甲斐がありました。
そのまま逃げるように役者全員掃けて麻由子ちゃん抜きで改めてカーテンコール(笑)



ありがとう演劇集団キャラメルボックス
生で演じるからこそ伝わるものがあるという演劇の面白さの基本を教えてもらいました。根強い人気の理由もしっかり理解できました。
そしてそのきっかけを作ってくれた福田麻由子ちゃんありがとう!
これからも無限の可能性を秘めた天才女優の素晴らしいお芝居を観させていただきます。


こんなにいいお芝居なのにチケットが割と若干結構余ってるらしいので(泣)、心を揺さぶられたい人、ちょっと笑って思いっきり泣きたい人はぜひご覧になることをオススメします。
東京では20日まで池袋サンシャイン劇場で上演中です。